ホジュン~伝説の心医~

Introduction

「ホジュン〜宮廷医官への道」から14年 不朽の名作が蘇る!

妾の子から王の主治医へ

世界遺産「東医宝鑑」の編纂に命を賭け、「心医」と呼ばれ敬われたホ・ジュンの波瀾万丈の生涯を描く、歴史エンタテインメント大河ドラマ

伝説の名作の魂を受け継ぎ、生まれ変わる

 現在の韓国時代劇ブームの基礎を築いたとも言える、『ホジュン〜宮廷医官への道』が14年の時を経て新たに生まれ変わった。脚本家チェ・ワンギュが往年のヒット作を自らリメイク。韓国では1話30分枠で平日に毎日放送された本作は、原作にはない幼年時代のエピソードや、前作では登場しなかった人物や出来事などが加えられ、よりドラマチックで味わい深い内容となっている。
 前作が金融危機で疲弊した国民を鼓舞しようと企画されたように、不況や就職難、高齢化など、先行きへの不安に満ちた今を生きる人々を改めて元気づけてくれる力がこの新しい『ホ・ジュン』にはある。『宮廷女官 チャングムの誓い』『馬医』などの秀作時代劇と同様に、賤しい身分ながら、ひたむきな努力によって困難を克服し、やがて王を診る御医へと出世する主人公の姿や、多彩な登場人物が織り成すヒューマンストーリーは、時代や国を超えて見る者に大きな力を与えてくれることだろう。

手に汗握る波瀾万丈のストーリーの面白さ

 なんと言っても面白いのが波瀾万丈のストーリー。ホ・ジュンが様々な困難に直面し、それをいかにして乗り越えていくのか、毎回ハラハラさせられながらドラマの虜にさせられる。身分差別から自暴自棄になったジュンが、名医ウィテとの出会いから医師を志し、やがて師から認められるまでを描く前半、内医院に受かり“心医”を目指してさらなる修行の日々を送る中盤、王族からも認められ御医となり、世界遺産にも登録された医書『東医宝鑑』を編纂する後半と、全編を通して1話も見逃せない面白さに満ちている。
 陰謀や誤解、嫉妬などから行く手を阻まれ、何度も投獄の憂き目に遭いながら、頑固とも言えるほどに己の信じた道を突き進む彼の姿に誰もが惹きつけられるに違いない。さらに、前作のジュンが聖人君子的なキャラクターだったのに対して、今作のジュンは間違った道に進みそうになったりヤケを起こしたりと人間的な部分も丁寧に描写され、より親近感が感じられる人物となっている。そして、ジュンと妻ダヒの夫婦愛や彼を慕うイェジンの献身的な愛、ジュンと師匠ウィテの師弟愛など、いくつもの美しい愛の形が感動を呼ぶ。

運命的な主役キム・ジュヒョクと魅力溢れる主演陣

 主演のキム・ジュヒョクは『武神』で見せたストイックな魅力を本作でも発揮。『武神』で時代劇の醍醐味を堪能し尽くしたと感じていた彼は「当分は時代劇に出演する気持ちはない」と広言していたが、ホ・ジュン役へのオファーを受けて意を翻して出演を決めた。それは、かつて父(故キム・ムセン)が’75年にドラマで同じ役を演じていたことから「運命を感じて」のことだという。「医聖ではない“人間”ホ・ジュンの様々な面を見せたい」という意気込みの通り、生き生きした人間像が共感を生む。
 主役を取り巻く人物を演じる俳優たちも実力派揃い。彼をライバル視するユ・ドジ役のナムグン・ミンは時代劇初出演ながら『セレブの誕生』『私の心が聞こえる?』などで培った演技力で、屈折した野心家という役柄を見事に体現。ジュンを慕い、ドジに愛される医女イェジン役のパク・ジニも『ジャイアント』以来となる大河ドラマで献身的なヒロインを演じ切った。愛妻ダヒ役には『善徳女王』や『階伯〈ケベク〉』などで子役として活躍してきたパク・ウンビンが扮し、大人の演技者として成長した姿を見せる。

時代劇の熟練スタッフと脇を固めるベテラン俳優たち

 豪華なスタッフと主演陣を盛り上げるベテラン俳優たちの出演も話題。病院に長期間泊まり込んで取材をした『総合病院』で認められ、最初の時代劇『ホジュン』で国民的脚本家となったチェ・ワンギュは、この後も『商道〈サンド〉』『朱蒙』などのヒット時代劇を手がける一方で、『オールイン 運命の愛』『太陽をのみ込め』『光と影』といった現代劇でも骨太の作風で人気を博してきた。そんなヒットメーカーがリメイクした自作は、前作のファンも納得させる仕上がりとなった。演出の一人、キム・グンホンはイ・ビョンフンの下で研鑽を積み、『朱蒙』以降は『イ・サン』『善徳女王』『階伯〈ケベク〉』などを手がけ、一貫して時代劇畑で活躍。登場人物の心情を丁寧に伝える演出が本作でも冴え渡る。
 彼らの指揮の下、主演陣を支えたのが韓国を代表するベテラン俳優たちだ。母親役のコ・ドゥシム、師匠ウィテ役のペク・ユンシク、その妻オ氏夫人役のキム・ミスクをはじめ、チェ・ワンギュ作品にも多く出演しているイ・ジェヨン、チョン・ノミン、『チャングムの誓い』のチェ尚宮や『朱蒙』の王妃役でお馴染みのキョン・ミリなどがドラマに安定感を与えている。

Story

泣ける。

≪韓流≫時代劇

軍官の父に憧れて育ったジュンは聡明な少年だったが、やがて身分の低い側室の母から生まれた庶子の自分が望み通りに生きるのは難しいと悟る。成長後、自暴自棄な生活をするジュンは密貿易に手を出して捕まり、父の配慮で遥か南の地・山陰へと逃げることに。同じ頃、ジュンは、父が謀反の疑いをかけられて追われた両班の娘ダヒと運命的な出会いをしていた。ダヒと生きる決心をして共に旅立つが、途中彼女の身分回復を知らされ、身分違いの結婚はできないと彼女を置いて母と二人山陰にやってくる。
 そこで名医と名高いユ・ウィテを知り、彼に弟子入りを志願。厳しい師の下で懸命に学ぶジュンは、ウィテの養女で医術を学んだイェジンになにかと助けられる。イェジンに想いを寄せるウィテの息子ドジは、ウィテに目をかけられ腕を上げていくジュンを疎ましく思う。ウィテはドジに「心医」になってほしいと願うが、ドジは内医院に入って御医になるという出世欲を抱いていた。
 間もなく山陰まで追ってきたダヒと再会し結婚したジュンは、妻や母に支えられながら「心医」を目指して邁進していく。その道は険しく、様々な苦難に満ちていた…。

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